今回は関節唇損傷の症状について解説します。
股関節唇損傷ってどこが痛いの?
股関節唇損傷は股関節の軟骨が痛めて生じます。
なので股関節が痛みを出すと思いますが
それ以外にも多くの痛みと関係があります!
この図は股関節唇損傷の痛みの部位を見た研究です。
これによると
- 鼠径部痛 88%
- 股関節の横側 67%
の痛みがあると報告されています。
鼠径部(股関節の付け根)以外の場所に
痛みを感じる人が半数以上いることがわかります。
痛みの場所を触れてもらうと上の図のように
・手でCの字(図は逆Cの図)で押さえる
・関節のある◯の部分を押さえる
特徴があります!
FAIと他の疾患との関係
股関節唇を痛める原因としては
以前の記事でお伝えした通り
・FAI
・臼蓋形成不全
・外傷や元々関節が緩い
になります。
そのなかでFAIが主な原因になります。
最近では股関節唇を痛める原因因子の
FAIはいろんな疾患と関連している
ということがわかってきています。
繰り返しの股関節脱臼
これは脱臼後、保存療法をしていても
再度脱臼した場合などです。
脱臼することにより関節包(関節を包む袋)が
切れてしまっている場合の方だと
FAIでうまく股関節が動かず
ゆるくなった関節包の場所から
再び脱臼してしまいます。
なので関節脱臼を繰り返す人は
FAIの治療も同時に行う必要がある
というのが最近の流れです。
恥骨結合炎
最近では恥骨結合炎もFAIと関係している
と言われています。
恥骨結合炎ですがFAIと関節唇の
治療を行うことで症状が
改善したケースが報告されています。
これはFAIが原因で恥骨結合炎になるという症例もあるということがわかってきています。
Larson CM,Sports hernia/athletic pubalgiamevaluation and management.Sports health 2014;6(2):139-44
これは恥骨結合炎だけをみていても治らないため
関節唇の治療が大事になってきます。
メカニズムとしては
FAIによってインピンジメントを起こすと
過度に骨盤が動き、恥骨結合部にストレスが
生じると言われています。
まとめ
今回は関節唇の痛みについてまとめました。
痛みの場所が意外と多く
股関節部以外を訴える場合もあります。
しかしこの知識があれば
原因の鑑別につながると思います。
ではまた次回!
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