こうすればうまく伝わる!『診察での痛みの伝え方』

今回は『診察での痛みの伝え方』について解説します。

膝が痛い!腰が痛い!と言っても人それぞれ痛み方は違います。

そしてその痛みの原因を考えるために痛みの情報が診察では非常に重要になります!

今回はうまく痛みを伝える方法をお伝えします!

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1.診察で医師は何が知りたいのか??

最初に結論からお伝えすると医師が知りたい痛みの情報として

・いつから痛くなったのか?

・どこが痛いのか?

・どんな痛みか?

・何をしたときに痛くなるのか?

の情報が知りたい情報になります!

そのためこの情報をきちんと伝えればうまく痛みについて伝えられます。

では1つひとつどのように伝えれば良いのかをみていきましょう。

2.いつから痛くなったのか?

まずこの情報で知りたいこととしては

痛みが急性期なのか慢性期なのかです!

急性期とはいわゆる痛み出してすぐの状態(1週間程度)です。

慢性期とは痛みが以前から続いている(1か月程度前から)状態です。

急性の痛みの場合は、

今まで痛くなかったが急に痛くなったと言う状態です。

この場合は治療の方針が安静にしながら痛みの原因の組織を治すことが重要になります!

慢性の痛みの場合は、

以前は少し違和感がある程度だったが徐々に痛くなってきたと言う状態です。

この場合は痛みの根本的な原因を見つけ治療していくことが重要になります!

膝の痛みの場合

立ち上がるときグキッとなって急に痛くなった→急性期

以前からチクチクした痛みが歩くとあったが最近は痛みが強くなってきた→慢性期

と言うふうに医療側は考えます。

そうなると治療も

急性期→膝のどこかの組織が痛めたのか?注射や薬で痛みを抑えて、痛みの原因の組織を見つけて治していこう!

慢性期→以前から痛みが少しあるので軟骨や半月板が痛んで骨が変形しているのでは?変形に対する治療を最終的にしていこう!

と言う流れで考えていきます。

そのためまずはいつから痛くなったのかをきちんと把握して伝えましょう。

3.どこが痛いのか?

これは当たり前なのですが意外と聞いてもきちんと伝えられていないことが多い部分です。

医療側が知りたいのは、

痛みが1箇所なのか、それとも広い範囲にあるのか?です!

よく問診票にこのような痛みの場所を記入する欄があると思います。

痛みの場所に○や斜線をしてもらう

これはまさに痛みがどの部位にあるのかを明確にするために記入してもらうものです!

膝で考えてみたときに

・膝のお皿の周りが痛い

・膝の裏が痛い

・膝の内側が痛い

などなど膝の痛みだけでもいろんなパターンがあります。

そしてそれぞれで痛みの原因も変わってくるのです!

なので痛みの部分をきちんと伝えることで痛みの原因解決がスムーズに進みます!

困るのはいろんな部分が痛い!!と言う場合だと思います。

その場合はその痛みの部分を伝えていただくことが重要です。

痛みが1つの原因でない?

神経からくる広範囲の痛み?

など考えていけるからです。

ただし伝える際に適当にこの辺!というより

ここからここまで、あとここも!などと伝えていただくと痛みの原因を絞りやすくなるのでおすすめです!

4.どんな痛みなのか?

この情報から知りたいのは

・骨や筋肉の痛み?

・神経からくる痛み?

・内臓からの痛み?

・それ以外??

を判断したいのです。

筋肉や骨の痛みの場合

・ここが痛い!とピンポイントの痛み

・ズキズキやチクッとした痛みのような鋭い痛み

が多いです。

神経からくる痛みは痛み場合

・神経の支配領域の痛み

・ビリビリ、ジンジン

などの痛みが多いです。

例えば肩の外側の痛みは腋窩神経と言う神経の支配領域になります。

この腋窩神経が圧迫されたりするとこの広い部分に痛みを感じます。

また腰椎椎間板ヘルニアなどで腰を痛めた場合足に痺れを感じることがよくあります。

これは図のように腰の神経(上の図のL5)は足の感覚を支配しているためです!

内臓からの痛みの場合

・ここ!と言う痛みではなく広範囲で曖昧な痛み

・鈍くズーンといたような重たい痛み

が多いです。

この場合、

・発熱があるか?

・嘔吐や頭痛があるか?

などの情報ももしあれば伝えることが重要になります。

5.何をしたとき痛いのか?

この情報から知りたいのは

どの組織にどんなストレスで痛くなっているのか?を知るためです。

膝や腰の場合だと

・伸ばして痛い

・曲げると痛い

・ひねると痛い

など痛みの出方はいろいろありますが、それぞれで原因も変わってきます。

そのためどのような動きで痛みのか??をきちんと伝えると原因特定につながります!

そして

・ずっと痛い

・寝ていても痛い

など何かした時だけでなく持続する痛みと言うのももちろんあります!

そのためその痛みの場合はきちんとその情報をお伝えしてもらうと治療につながります!

6.まとめ

今回は『痛みの伝え方』について私たち医療側が何を知りたいのかと言う目線で解説しました。

患者さんを担当させてもらうときに今回紹介した項目は必ず聞きます

この情報がしっかりわかるだけで治療が大変スムーズにいきます。

逆にこの辺りの情報がはっきりしないと、なかなか治療がうまくいかないのも事実です。

いろんな場所が痛い場合でも

どこもかしこも痛い!と言うのと

この辺とこの辺が痛い!と言うのではやはり痛みの原因を考える上ではかなり違ってきます。

痛みが複雑な時ももちろんあるので

あ、この時痛いな!!

と気づいたときにメモなどしてもらうのも1つの手です!と患者さんにも普段お伝えしています。

そして1つ1つ原因を解決していくのが問題解決につながります。

今回は痛みの伝え方についてでした!

ではまた次回!

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