今回は
股関節の付け根の痛みについて解説します。
股関節の付け根の痛みは鼠径部痛症候群と言われたりしますが
なにが原因で痛くなっているのかが
いろんなパターンがあり
治療も全く違ってきます!
なのでもし痛みがある方は
ご自身の痛みの原因をきちんと理解すると
痛みがなくなるので一緒に見ていきましょう。
なにが痛いの・・??
まず鼠径部が痛くなる原因として
考えられるものをピックアップします。
内科的疾患
外科的疾患
整形外科的疾患
その他
これを見ただけでも
股関節の痛みでも原因が
それぞれ全く違うことがわかりますね。
下記が一例です。
内科的疾患
・尿路系疾患
・悪性腫瘍
外科的疾患
・鼠径ヘルニア
整形外科的疾患
・腱付着部炎
・恥骨結合炎
・股関節唇損傷
・筋損傷
・骨折
・腱鞘炎
・軟骨損傷
・腰ヘルニア
その他
その他とは上記のような器質的な原因ではないものを指します。
いわゆるレントゲンなどで見ても原因がはっきりしない場合です。
上記のようにいろんなパターンがある中
個々の症状に応じて股関節痛を鑑別していきます。
実際には
・レントゲン
・MRI
・関節造影
などの検査を行います。
鑑別方法
では実際の原因の絞り方をご紹介します。
病歴の確認から
生まれた時からの脱臼歴→先天性股関節脱臼
幼少時から跛行あり→臼蓋形成不全、ペルテス病等の骨の異常
明らかな外傷あり→腱損傷、筋損傷、関節唇損傷、股関節脱臼、骨折
明らかな外傷なし→内科的疾患、外科的疾患、疲労骨折、筋損傷、腰痛、鼠径部痛症候群
上記の問診だけでもある程度絞ることが可能です。。
やっぱり問診は大事ですね!!
歩き始めた時からの跛行
→先天性
10歳までの大腿骨頭の壊死するペルテス病
思春期前の大腿骨頭すべり症
→骨異常
突然の激痛
→なんらかの外傷
はっきりした外傷はないが徐々に痛くなってきた
→内科的、外科的、疲労骨折、腰痛など考える必要あり
痛みの症状から
どういう痛みであるかも大事な情報です。
1.なにもしていなくても痛い
→炎症性や内科性かもしれません。
これは尿路感染のようにばい菌が入ってしまったり
炎症が生じている可能性があります。
2.動かすと痛い
→整形外科的疾患を疑います
・ひねった時やある角度で痛い、力を入れると痛い
→筋損傷、股関節唇損傷に特徴的な症状
・徐々に痛くなる
→使うと痛くなるので腱炎や筋の付着部炎
まとめ
今回は股関節痛の原因についてまとめてみました。
股関節周囲の痛みの原因も多岐にわたります。
その中でしっかり鑑別していくことが
良い治療の第一歩になりますので
参考にしてみてください。
ではまた次回!
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