腰椎分離症は股関節の動きが原因!? 分離症の股関節ストレッチ①

今回は腰椎分離症で重要になる股関節について解説します。

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1.股関節の柔軟性がないと再発リスクあり!

腰椎分離症は

・腰がそる

・腰をひねる

の2つの動きが原因になると以前の記事(腰椎分離症ってどんな怪我??)でお伝えしました。

ではなぜ股関節が硬いと分離症のリスクが高いのか?

解説していきたいと思います。

2.股関節の動きと分離症

股関節は3軸の動きがあります。

3軸の動きとは

・曲げ伸ばし(屈曲・伸展)

・内外の動き(内転・外転)

・ひねり動作(内旋・外旋)

このように股関節は3軸方向に動くおかげで複雑な動きを可能にします。

ではなぜこの股関節の動きが悪いと分離症のリスクが上がるのか??

理由は2つあります。

a.股関節の伸展制限は腰が反ってしまう!

股関節の伸展方向の動きが硬い場合腰が反ってしまいます。

伸展とは先ほどの図の後ろに蹴るような動きのことです。

ではなぜ伸展が硬いと腰が反るのか??

走る動作で考えてみます。

図のように股関節の伸展は後ろに蹴り出す動作で重要になります。

股関節伸展の動きがある→骨盤は安定している

股関節の伸展に制限がある→骨盤を前に倒し(前傾)代償する=腰がそる!!

というような動きが生じます。

分離症の患者さんに話を聞くと

・歩いていると痛くない

・ゆっくり走ると痛くない

・ダッシュすると痛い

という話を聞きます。

これがなぜなのかは先ほどの図をイメージしてもらうとわかると思います。

歩いたり、ジョギングはダッシュに比べ股関節伸展の可動域が小さいです。

しかし全力のダッシュは股関節の可動域をかなり必要とします。

そのため痛みが生じやすいことが考えられます。

もう1つ投球動作を例に考えてみます。

投球動作では下半身の力を上半身に伝達しながら大きな力を生み出していきます。

そこで重要になるのが

・股関節伸展

・胸椎伸展

の動きが重要になります。

図のように踏み込みの際股関節の伸展の動きがあると大きく踏み込めますが

伸展の動きが硬い場合

・踏み込みが小さくなる

・大きく踏み込んだ際腰を反らせてしまう

という動きが生じてしまいます。

胸椎伸展(背骨を伸ばす)が硬い場合も腰椎に負担をかけてしまいますが

これについてはまた次回解説します。

b.股関節の回旋制限は腰のひねりが生じてしまう!

股関節の回旋制限は腰椎のひねりにつながってしまいます。

股関節での回旋制限は

・野球のスイング

・サッカーのキック動作

など体のひねりを必要とする際に腰に負担をかけるリスクがあります。

股関節部分に手を当てていますが、体の回転と共にこの手の部分が挟み込めています。

この動きが股関節の回旋の動きです。

しっかり股関節で体を回転できています。

この図の場合、股関節の部分が挟まれておらず股関節での回転が不十分です。

ではどこで体を捻っているのか??

それが腰椎になるのです!

本来股関節で回旋する分を腰椎が代償してしまっています。

この状態で素振りを1000本頑張って行なったりした場合かなりのストレスが腰椎に生じます。

また木製バットなど重いバットでそれを行なったとしたら、、、、

もう痛めてしまいそうなイメージはつくかと思います。

3.股関節の伸展のためのストレッチ

では股関節の柔軟性が重要になるということがわかったと思うので

股関節柔軟性改善のためのストレッチを紹介します。

  1. 片足を前に出す。
  2. 矢印の方に体を動かす。*この際に腰が反らないように注意!

この状態で30秒キープします。

黄色丸部分に伸長感を感じればバッチリです!

4.股関節回旋のためのストレッチ

股関節回旋のためには殿筋の柔軟性が必要になります。

殿筋とはその名の通りお尻の筋肉です。

  1. 片膝を曲げ体の前に置く
  2. お臍を床に近づけるように体を前に倒す

膝を曲げている方(図の場合左側)のお尻の筋肉に伸長感があればバッチリです!

硬い人はまず体が前に倒せないこともあります。

その場合はゆっくりと体を倒せるように行いましょう。

5.まとめ

今回は腰椎分離症で重要になる股関節について解説いました。

股関節は3軸の運動が可能なため、この関節の動きが悪いと腰の負担が↑します。

特にスポーツでは普段の生活で使う関節の動きよりはるかに大きな可動域を必要とします。

そのためスポーツをする上で股関節の柔軟性は必須になります!

特に成長期の小学生、中学生は骨も発達途中でまだ弱い時期です

しかし強豪校の部活ではハードな練習を行なっていることも多いです。

また同じ年齢でも発達の度合いも人により大きく異なります。

同じ中学生でもまだ子供の体つきの者もいれば大人に近い体の子供もいます。

その子供たちにも同じ負荷の練習メニューを行われていることが多いのが現状のスポーツ現場です。

体の大きな子供に合わせたトレーニングの内容だとまだ体の出来上がっていない子供には負荷が高すぎ怪我につながるのです。

また発達途中ということはまだまだ体は大きくなっていきます。

体が大きくなる=骨が伸びるということです。

骨は自然と伸びますが骨についている筋肉は自然には伸びません。

しっかりとストレッチして日頃からケアしていくことが大切になります。

今回は股関節に焦点を当て解説しました。

次回はもう1つ重要になる関節である胸椎について解説したいと思います。

ではまた次回!

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