今回は筋力についてです。
いきなりですが、歩くためにはどのくらいの筋力が必要だと思いますか?
- ジムにある機械を使えるくらい
- 片足立ちができるくらい
- スクワットができるくらい
などなど様々な意見があると思います。
”歩く”といってもゆっくり歩いたり、早歩きであったりそれぞれが思う”歩く”は違う!
と考えられる方がほとんどだと思います。
私も質問しながらいざ聞かれると毎回答えるの難しいな〜と思っています。
しかしある程度の目安は研究によってあります。
今回はその目安を知ってもらえればと思います。
1.歩くためにはどれくらいの筋力が必要なの??
では早速結論ですが
通常歩行のためには
両足で20cmの台から立てる筋力が必要です!
これは立ち上がりテストという方法で運動に必要な筋力と
立ち上がり動作との関係で見ることができます!
2.立ち上がりテストとは??
では立ち上がりテストの方法を紹介します。
引用:山本利春、村永信吾:下肢筋力が簡便に推定可能な立ち上がり能力の評価,Sportsmedicine, NO.41:38-40, 2002
1 試したい高さの台に腰掛け、踵を台につけます。
2 足が床と70°くらいになる場所に座ります。
3 両手を胸の前で組んで少し前かがみになります。
4 その状態から反動をできるだけ使わず立ち上がります。
立ち上がりの姿勢で3秒程度キープできれば合格です。
そしてこの図が立ち上がりテストの結果がどの程度の運動と関係しているかを示した図になります。
歩く→両脚20cm
ジョギング→片足40cm
スポーツ→片足10cm
外来患者さんは基本歩いて来院される方が多いので
40cmから両足で立つことは何も感じないかもしれませんが、
入院で長期間ベッドで臥床していた方にとっては
両足でも何も持たずに40cmから立つのは難しいかもしてません!
そのためリハビリでは平行棒の中で手を使いながら
立ったり歩いたりする練習をよく行います。
また普通の生活はできるが、走ると痛いからは
片足で40cm以上から立ち上がる筋肉が必要とされています!
皆さんいかがですか?
20cmから立てましたか?
両足が簡単だったあなたはジョギングやランニングも可能か試してみましょう!
先ほどの図の通りジョギングが40cmの台を片脚で立ち上がれる筋力があれば十分であるということになります。
3.まとめ
今回は歩くのに必要な筋力について立ち上がりテストを紹介しました。
このテストをなぜ紹介したかというと整形外科を受診されるほとんどの患者様は
最初に質問した通り筋肉をつけないといけない!ということを既によくわかっておられます。
私が担当している患者様も「筋肉つけなダメですよね」とよくおっしゃられます。
しかし目安がないとなかなかやりがいもでないですよね。
私たちが働いている病院やまたジムなどでは筋力を測る機械がある所が多いと思います。
しかし一般の家庭にはまず無いですよね。。
なのでそんな中何を目安にしていくかといったときにこういったテストが役立つのです。
このテストはあくまでも目安になりますので多少のズレがあることは理解する必要があります。
必ず立ち上がれないと歩けない、走れない訳ではありません。
立ち上がる瞬間に痛みが出て立てない人は筋力が原因ではなく
その痛みが原因で力を発揮できていないだけです!
しかし筋力をつけていきたいと思った時
自分に必要な筋力を把握できそれに向けて筋トレに取り組めるのがこのテストのいいところです!
ぜひ皆さんも早速今日から取り組んでみましょう!
ではまた次回!
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