今回は腰椎分離症のトレーニングで重要になってくる体幹トレーニングについて解説します。
1.分離症のリハビリで重要になる筋肉は??
分離症で重要になる筋肉とは?
それは腹横筋です!
腹横筋とは肋骨と骨盤をつなぐ筋肉です。
その名の通りお腹の横の筋肉です。
図の通りコルセットの形状をしている筋肉です。
腰椎の部分を見てみると頭の重さを腰の骨だけで支える形状になります。
腰椎の上の部分は肋骨があり、下の部分は骨盤でしっかり骨を支える形になります。
この不安定な部分を支えるためにコルセット状の腹横筋は存在しています。
腹横筋は腹筋になりますが、普段皆さんが鍛えている腹筋とは違います。
一般的な筋トレで鍛えている腹筋は腹直筋が主になります。
この黄丸部分が腹直筋です。
このような腹筋の運動では腹直筋が鍛えられています。
よく腹筋が割れた(シックスパック)と言いますがこれはこの筋肉の筋腹の形からそのようになります。
この腹直筋の深層部分に腹横筋は存在します。
筋肉は伸び縮みの働きをします。
伸び縮みの方向は筋肉の線維の向きに関係します。
腹直筋は縦方向に筋肉が走行しているため赤矢印の方向に伸び縮みします。
そのため普段のこの腹筋ではこの腹直筋が鍛えられ腹筋が割れるのです。
腰椎分離症の場合、腰椎の骨を安定させることが重要になります。
腹直筋は体を起こすような動きのための筋肉です。
反対に腹横筋はコルセット状の筋肉のため腰椎を安定させるための筋肉です。
そのため腹横筋をしっかり鍛えていくことが重要になります。
2.腹横筋の鍛え方
腹横筋は息を吐く時に補助的に働く筋肉です。
そのため呼吸を用いて鍛えていきます。
- 腰椎の下に手を置く
- 天井に向かって息を吐き続けながら背中に入れた手を押し付けるようにおへそを凹ませる
ポイントは
・長く息を吐く
・腹横筋の収縮を確かめながら行う
ことです。
腹横筋は息を吐く際に働きます。
そのため深呼吸のように4秒以上天井に吐き続けると腹横筋が活性化されます!
ポイントの2つめですが、腹横筋は腹直筋や腹斜筋という大きな腹筋の下に位置します。
そのため力が入っているかなかなか分かりづらい筋肉です。
そのため筋肉の収縮をふれれる場所が重要になります。
腹横筋は骨盤をお腹側から触れた時にボコッと当たる骨の指2本内側(図の黄色丸)部分で収縮を感じやすいです。
先ほどの図のようにおへそを床に近づけるように腹横筋を収縮させ、
先ほどの部位を触れてみます!(赤丸部分)
この部分が硬くなっていると腹横筋が収縮しており腰椎が安定します。
ここまでがベーシックなトレーニングでまずはマスターしてください。
マスターできれば次のトレーニングに移行します。
3.スポーツのための腹横筋トレーニング
今度はおへそに力を入れた状態で足踏みをしていきます。
先ほどのトレーニングはただ腹横筋を収縮させるだけのトレーニングでした。
今回のトレーニングはそこからレベルアップして
腹横筋を収縮させた状態で体を動かしていくトレーニングになります!!
分離症はダッシュジャンプなどの動作で腰椎に負担がかかり発症します。
そのため手足を動かした状態でも腹横筋の収縮を続けていくことが重要になるます!
先ほどのトレーニングをより効率よく行う方法です。
図のようにタオルを腰椎の下に入れます。
そして腹圧をいれタオルを床に押し付けるようにします。
タオルを引っ張り抜けないか確認します。
その状態をキープしながら足踏みを続けていきます。
30回程度足踏みを繰り返すと腹圧が抜けてきて
タオルが抜けやすくなる人が多いです。
その場合は走っているうちに段々と腹圧が抜けてしまっています。
少しずつでも長い時間腹圧をキープできるようにチャレンジしましょう!
さらにレベルアップしたトレーニングです。
両足を上た状態からタオルが引き抜けないようにお腹に力をいれ
片足を伸ばしていきます。
足がお腹から離れていくので腰椎が反る方向に動きやすいので
しっかりとおへそを床に近づけるように力を入れタオルを引っ張り力が抜けていないか確認してみましょう!
このトレーニングは負荷が高いのでまず先ほどの2つが適切に行えるようになった人はチャレンジしてみてください!
スポーツの動作に近い状態での腹横筋トレーニングなのでスポーツ復帰の際には大変重要なトレーニングになります!
4.まとめ
今回は腹横筋のトレーニングを紹介しました。
腹横筋はなかなか聞きなれない筋肉かと思いますが
最近はテレビなどでもインナーマッスルという言葉をよく聞くと思います。
この腹横筋はまさにお腹におけるインナー(内側の)マッスル(筋肉)になるのです。
インナーマッスルを鍛えるのは地味なトレーニングが多いです。
しかし体を支える働きをする筋肉なのでこのインナーマッスルがしっかり支えていると
怪我のリスクを減らすことができます。
スポーツに限らず日常の中でも体を支えるためにしっかり鍛えていきましょう!
ではまた次回!!
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