前回(外反母趾を自分で治す方法とは??)の親指の痛みについて解説しました。
今回は『親指以外の足の先の痛み』について説明したいと思います。
1.足先の痛みの原因は??
足先の痛みで多いのは
・人差し指、中指の先の足底
・足の甲部分
でよく見られます。
この部分は中足骨と呼ばれる細長い骨と細かい骨(楔状骨や基節骨)が関節を作っています。
この部分を支える重要な役割として
足の横アーチがあります!
足のアーチでよく効くものとして以前(シンスプリントのリハビリ 〜内側アーチ編〜)紹介した内側アーチ(土踏まず)があります。
今回紹介する横アーチはそれとは異なるアーチです。
このように足の横にもアーチが存在しています。
具体的に足の横アーチは2箇所重要なポイントがあります!
踵に近い部分と足の指先部分にアーチが存在するのがわかると思います。
この横アーチの主な働きは衝撃吸収です!
体重が足にかかった際にこの横アーチが地面からの衝撃をやわらげてくれます。
逆に言うと
横アーチがないと、この部分の骨や靭帯に過剰なストレスがかかってしまいます。
特に
・ランニング
・硬い靴を履く
・アスファルトをよく歩く
など足の裏に負担をかける動きをよくする人では、
この横アーチ部分の骨や靭帯への過剰なストレスで痛みが生じることが多いです。
そのため足先の痛みと横アーチの低下は大きな関係があるのです!
2.足先の痛みを改善する方法とは??
足先の痛みの原因が横アーチと関係していることがわかったと思います。
では横アーチに対してどのように治療していくのかをご紹介します。
a.テーピング
- 親指と小指の付け根の骨を確認する
- その骨の少し手前を足の背面→底面→背面の向きで横アーチを作るように引っ張りながら巻く
巻く強さは痛みに合わせて調整します。
あまり強く巻きすぎると痛みやうっ血につながるので、
巻き終わった後体重をかけてみて確認しながら調整していきます。
まだ痛みがある場合はもう一本追加で巻くこともあります。
この際には一本目のテープに半分ほど重なるように巻きましょう。
そして先ほどと同様に体重をかけてみて調整します。
このテープで痛みが改善するケースは多くあります!
毎回テーピングではかぶれてしまったり、お金の面でも負担がかかるので
横アーチ用のサポーターを使用したりもします。
またこのテーピングで痛みが取れる場合は次に紹介するトレーニングを行い
横アーチを支える筋肉を鍛えましょう!
b.横アーチを支える筋肉のトレーニング
足底には骨間筋や虫様筋などの足部内在筋が存在します。
この筋肉はアーチを支えるのに大変重要な筋肉です。
この筋肉は小さな筋肉で足の指の間に存在しています。
そして足の指をよせる(指を閉じる:指の内転作用)ような働きがあります!
すなわち横アーチを作る働きがあるのです!
ではトレーニング方法を紹介します!
指先を曲げないようにしながら足の中心によせるように力を入れます。
イメージは足の裏をドーム状に持ち上げるようにします。
指先にも関節がありますがその部分を曲げると先ほどの筋肉の働きは弱くなります!
そのため上の図のように足の指の付け根の関節を曲げるように意識しましょう!!
そうすると自然と足裏にドームができてくるのがわかると思います!
地味ですが効果のあるトレーニングなのでチャレンジしてみましょう!!
3.まとめ
今回は足先の痛み(前足部痛)について解説しました。
前足部の痛みでリハビリしている患者さんでは横アーチの低下が見られることが多くあります。
その場合今回紹介したテーピングを試し、痛みが改善した場合は先ほどの運動を指導しています。
自分でも試せる方法ですので痛みがある人はぜひ一度試してみてください!
また横アーチが低下する原因には内側あーちの低下も関係しています。
そのため内側アーチの評価やトレーニングも重要になります。
こちらは以前の記事(シンスプリントのリハビリ 〜内側アーチ編〜)を参考にしてください!
ではまた次回!
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