シンスプリントのリハビリ 〜内側アーチ編〜

今回は前回に続きシンスプリントについての解説します。

今回はシンスプリントのリハビリについてで

シンスプリントのリハビリの中の

内側アーチに焦点を当て紹介します。

実際に日々の治療の中で患者さんに行っている内容ですので

痛みのある方はぜひご参考にしてみてください!

スポンサーリンク

1.リハビリで重要なポイント

シンスプリントのリハビリは

前回の記事(シンスプリントの痛みの原因は??)で解説した通り

・内側縦アーチ(土踏まず)

・筋肉の硬さ

・動作フォーム(Knee inや片足立ち)

が重要になります!

2.内側縦アーチを確認する方法

内側アーチの確認方法はいくつかありますが

臨床でよく使っているのは以下のものです。

内側から見た時に土踏まず部分が

床と並行になっている場合は内側アーチの低下があります。

うちくるぶしの前方にある距舟関節の突起部分が

内側に突出している場合は内側アーチが低下している。

後ろから見た時に

小指の骨が多く見える場合は内側アーチの低下があります。

厳密に言えばこれらのどれか1つがあれば

扁平足であるというわけではありませんが、

この中で複数当てはまる場合は内側縦アーチの低下があり

いわゆる扁平足であることが疑われます。

3.内側アーチに対するリハビリ

内側縦アーチは

・インソール

・筋トレ

・テーピング

で対応することが多いです!

a.インソール

インソールは

・クッション性

・舟状骨の持ち上げ

を行うことが多いです。

クッション性

内側アーチは衝撃の吸収する働きがあります。

その機能が低下することで骨への衝撃が増加します。

骨への衝撃の痛みの場合に多いのは

・硬い路面(コンクリートやアスファルトを走ると痛いが土のグランドは痛くない)

・硬めのソール(靴の裏が硬い)の靴を普段から履いている

などがあります。

このような場合はまず柔らかめのソール(柔らかい靴底)の靴を試してみます。

それで痛みが減った場合は衝撃吸収性を備えたインソール(靴じき)を入れます。

よくクッション性アップ

などと書かれている商品がこれになります。

舟状骨の持ち上げ

内側アーチがない(扁平足)の場合は

土踏まず部分を補うインソールを入れる場合があります。

土踏まずで注意したいのは

後脛骨筋の付着部である舟状骨と内側楔状骨です!

この部分が内側アーチの支えで重要なポイントになってきます。

特に舟状骨が落ち込んでしまうとアーチの屋根の部分が

崩れたことになり衝撃吸収や脛骨に捻じれのストレスを与えてしまいます。

実際のリハビリでは

まず先ほどの方法で内側アーチの低下があるかどうかを判断します。

そして舟状骨を持ち上げると効果があるかを

テーピングを使って評価します。

この方法は後でテーピングの方法で解説します。

そして効果がある場合は内側アーチのサポート用の

インソールを作成します。

僕の勤め先の外来リハビリの場合、

義肢装具士さん(装具の専門家)が作成します。

ただ病院に通院する時間がない場合はこれが難しいと思います。

その場合スポーツショップなどで売っている

土踏まずサポート用のインソールを試すのが良いかと思います。

購入のポイントは先ほどの内側アーチの部分で

特に舟状骨部分をしっかり支えてくれるものを選びましょう!

b.筋力強化

内側アーチを持ち上げるのに

・後脛骨筋

・足趾屈筋群

が重要になります。

後脛骨筋トレーニング

後脛骨筋は赤い点線の方向に存在しています。

そのためこの部分が近づくように

足首を動かすと後脛骨筋のトレーニングになります。

動かし方は足の裏を内側に向けるように動かすのがポイントです。

うまく動かせていると

内くるぶしの後方に後脛骨筋の腱(写真の青くマーキングしている部分)が浮き上がります。

足趾屈筋群トレーニング

足趾屈筋群は足のアーチを支える重要な筋肉です

この筋肉のトレーニング方法は

指をしっかりと握った状態で

上下に動かす(足部の底背屈)動きを行います。

筋力が落ちている人の場合

足の裏がつるような感じがあると思います。

このトレーニング自体は負荷が低いため

回数を多めに行うことが重要になります。

c.テーピング

テーピングは

・後脛骨筋のサポート

・舟状骨の挙上

をよく用いています。

後脛骨筋のサポート

後脛骨筋への過剰なストレスにより痛みが生じている場合

後脛骨筋を補助するテーピングを行います。

キネシオテープを使います。(50or75mm)

キネシオテープはドラックストアなどに売っています。

テープの裏に剥離紙(粘着面に紙が貼ってある)があるのが特徴です。

後脛骨筋の付着部である舟状骨(内くるぶしの少し前にある骨)にテープを貼る。

そのまま後脛骨筋の走行に沿って少し引っ張りながらテープを貼ります。

このテープを一本貼るだけで痛みが減る選手も多くいます!

舟状骨の挙上

内側アーチが低下し痛みが出ている場合は

内側アーチを支える舟状骨も降下しています。

この舟状骨を持ち上げるテーピングを行い

内側アーチをサポートします。

伸長テープ(裏に紙が貼ってないタイプ)の50mm

*足が大きい場合は75mmを使う。

写真のように切り目を入れる。

内くるぶしの少し前にある骨(舟状骨)

を上に持ち上げるようにアーチの下から

足の背側に向かって引っ張り上がら貼る。

切れ目を入れた部分を足首に巻きつけて完成。

貼った後体重をかけてみて

内側アーチがサポートできていればオッケーです。

テーピングは2つ組み合わせる場合や

少し位置をずらしながら2本巻いたりもしますので

いろいろ試してみてください。

5.まとめ

今回はシンスプリントのリハビリの中で

内側縦アーチに対するアプローチ方法をまとめました。

内側アーチに対するアプローチも今回紹介したように

何パターンもあるため、症状に合った方法を見つけることが大切です。

内側アーチがないからインソールを入れるは

うまくいる人もいますがそれだけで良くならない場合も多くあります。

なのでまずは原因を考え

それに対する治療を行っていくことが重要になります!

次回は筋肉に対するアプローチ方法を解説します。

ではまた次回!

コメント

タイトルとURLをコピーしました